サケの漁獲量について、岩手県は本州一なんだそうです!
そんなサケ漁を支えているふ化場のひとつが、洋野町にあります『有家川(うげがわ)さけ・ます孵化場』です。
こちらでは有家川をそ上してきたサケをキャッチして
人工授精を行い、人工孵化させ、放流しています。
有家川 |
サケが天然産卵するには綺麗で水質の良い川が不可欠。でも現代は自然のままの河川環境はなかなか保たれておりません。
サケ資源を守るためにも、人工的なお手伝いが必要です。
今回は藤織ジュン、こちらを取材して参りました♪
跳ねたのが見えましたか???
オス♂
メス♀
川をそ上してきたサケは、ふ化場内の水路に誘導される仕組みになっています。
写真では見えづらいですが、たくさん集まってきています♪
網で追い込み、クレーンについたタモを引き上げると・・・
サケがいっぱい!
元気なサケをオスメスに分けていきます。
オスは”鼻曲がりサケ”と言われるように少し怖い顔をしています。
サケさんたちは水から上げると元気いっぱいなので、
頭をコツンと叩いて失神状態にします。
一見ショッキングにも思えますが、
命に感謝をしながら、一思いに・・・
天然産卵ふ化率は20%〜30%なのに対し、
人工ふ化では95%以上も稚魚になります。
さらに人工孵化のサケの回帰率は天然産卵のサケの8倍です。
天然産卵のサケも産卵行動の数日後オス・メス共に息を引き取ります。
なのでサケにとってどちらがいいのかは分かりませんが、
命のリレーを感じながらお手伝いをさせていただきました。
メスのサケさんのお腹から卵(イクラですね!)を取り出します。
1匹から取れる卵は2千〜3千粒ほどだそうです。
特殊な刃物でお腹を切るのですが、これがなかなか難しい・・・
卵を傷つけないように慎重に、かつ手早く・・・
大きすぎたり、ふ化の見込みが無いものは取り除きます。
オスのサケのお腹を押して精子をかけます。
丁寧に優しく混ぜて全体に行き渡らせたら、
地下水(真水を)かけます。
鮭は卵と精子を混ぜただけでは受精せず、真水をかけた時に受精するそうです。
(海水でもダメなんだとか!)
真水でしっかり洗い、不純物を取り除いたら、
ふ化槽で管理されます。
水温10℃で48日ほど経つとふ化するそうです。
ふ化した稚魚は
1〜1.3gほどまで育ててから放流します。
ちなみに稚魚の餌は20kgで3千円以上する高級品なんだとか!
鱗を剥がします |
サケは鱗(ウロコ)で年齢がわかります。
放流から早いと2年、
最高で7年経って戻ってきたサケもいるそうです。
ちなみに卵や精子を取ったサケさんたちは
鮭の加工品として皆さんの食卓に届きます。
年々、そ上してくるサケは減っているそうです😢
サケの漁獲量も今年はまた少ないそうです。
未来の食卓にも美味しい鮭がありますように・・・
鮭の赤ちゃんたち、大きくなって帰ってきてね!!!
なぜか浮きを被らされました(笑)
※川でのサケの採捕は、 水産資源保護法及び岩手県漁業調整規則により禁止されています。
ここでは、 サケの増殖を目的として県から特別に許可を受けてサケを採捕して います。
コメント
コメントを投稿